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“さらさら”の正体とは?──さらさら質感がもたらす安心と心地よさ

質感
この記事は約5分で読めます。

 

こんにちは、atsumoです。

 

今回のテーマは質感を表す言葉「さらさら」です。

 

さらさらしたものって、触れた瞬間に気持ちよさを感じますよね。


乾いた音、軽い摩擦、スッと指が通る感覚。どれも穏やかで、どこか安心感があります。

言葉としては、きめ細かい・軽やか・静かに流れるような質感を表すものですが、
実際にはもっと複雑な要素が絡み合って“さらさら”らしさが生まれています。

ここでは、さらさらの手触りがどのように成立しているのか、一つずつ紐解いていきます。

 

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さらさらについて

さらさらは、きめ細かな質感や軽やかな流れを表現する言葉です。

 

表面を撫でた時にさらさらという乾いた音が鳴るようなものがありますよね。

このとき、ものと手が弱い摩擦を生じながら擦れています。

 

きめ細かな凹凸と弱い摩擦がさらさらのキーではないかと思います。

 

 

さらさらするものの具体例と観察

さらさらするものをいくつか挙げてみます。

  • 粉、砂糖、砂

  • 髪の毛

  • 笹の葉

  • 一部のプラスチック

  • 曇りガラス

どれも触れた経験があり、共通して「刺激が弱く、軽い触覚の揺らぎ」を感じるものです。

細かくみていくと、、

粉や砂糖、砂
粒が細かく、指に乗ったとき小さく揺れるような感触があります。コロコロではなく、ザラザラほど荒くもありません。


質の良い紙は、指が引っ掛からずに流れるように動きます。書くときのペン先の感触にも直結しますね。


しっかり整っていると指通りが良く、視覚的にも軽やかに見えます。風に揺れるときの「さらっ」という音が聞こえてきそうです。

笹の葉
七夕の歌にも出てくるように、風に吹かれる様子そのものが「さらさら」を象徴しています。


身近なさらさらの代表格。乾燥しすぎてもベタついてもダメで、適度な状態のときにさらさらが生まれます。

曇りガラス
ガラスなのにギラつかず、光を柔らかく散らすのが特徴です。触れても冷たすぎず、表面が控えめに引っかかります。

こうして見ると、さらさらは“弱い摩擦”“細かい凹凸”“軽さ”の組み合わせだとわかりますね。

さらさらが生まれる条件

ここからは、さきほど挙げた特徴を整理しながら、さらさらの“条件”をまとめたいと思います。

 

表面にきめ細かな凹凸がある

完全につるつるでもなく、ざらざらほど強くもない、「ちょうどよい凹凸」がさらさらを生みます。
触れたとき微細な振動が発生し、それが“さらっ”という感覚につながります。

 

要素が整列されている

髪が整っていると指がスッと通るように、素材の繊維や粒子が乱れず整っていると滑らかに感じられます。

 

表面が乾いている

さらさらは水気と相性がよくありません。
水がつくと粒子はまとまり、摩擦が重くなります。

例えば、水がついた粉はまとまり泥のようになってしまうように、表面の性質が変わってしまいます。


適度に乾いた状態だからこそ、軽く小さな刺激が生まれるのだと思います。

粉末の存在(場合による)

粉末は単体でさらさらしているものなので、何かの表面についている場合、その表面はさらさらになります。

メイクの仕上げに使われる“フェイスパウダー”のように、表面に微細な粒子を乗せることでさらさら感が作られることもあります。

さらさらが与える印象

さらさらと聞くと、やっぱり心地よいイメージを抱きませんか?
この印象の良さは、以下の感覚によって支えられています。

 

安心感

さらさらは“刺激が弱い”触感です。

肌の質感にも似ていますので、私たち人間にとって身近なものです。

これによって、触れた時や見るときの違和感が少なく、安心感につながるのではないかと思います。

このように、私たち人は、強い刺激よりも“弱くて小刻みな刺激”に安心を覚える傾向があります。

 

親しみやすさ

上の内容に近いですが、僕たちの中にも存在する「さらさら」を持つものは、ザラザラ、ギラギラ、ゴツゴツしたものよりも親しみやすいのではないかと思います。

心地よさ

さらさらに触れると、軽やかな音と軽い摩擦を同時に感じます。
この「軽さ」が癒しにつながっているのではないでしょうか。

美しい

光がギラつかず、柔らかく反射する点も、美しさのポイントです。
曇りガラス、マット素材、紙などが上品に見えるのは、この光の扱いが理由です。

清潔・健康・爽やか

さらさらは「乾きすぎず、湿りすぎず、整っている」状態を示すため、健康的で爽やかな印象を持ちます。
髪や肌に置き換えても直感的に納得できますよね。

 

まとめ

さらさらは、僕たちの生活の中で自然と好まれ続けている質感です。
それは、刺激が弱く、安心感があり、心地よさや美しさを同時に運んでくれるからだと思います。

今後、道具を選ぶときやデザインを見るとき、
「これはどうしてさらさらに感じるんだろう?」
と考えてみると、素材への理解がぐっと広がるかもしれません。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。


またお会いしましょう!

 

 

【参考】さらさらに関わる専門用語

項目 意味 さらさらとの関係
表面粗さ 表面の細かな凸凹の度合い 粗すぎても平滑すぎてもNG。中域でさらさらが生まれやすい
摩擦係数 触れたときの滑りやすさ 弱い摩擦による「軽い引っかかり」がさらさらを作る
散乱反射 光が柔らかく広がる反射 曇りガラスやマット素材の上品さの理由
触覚刺激 皮膚が感じる微細な振動 さらさらは“弱く細かい刺激”が特徴
整列性 繊維や粒子の方向がそろっている状態 髪のさらさら感や紙の滑らかさと関係
表面エネルギー 水の吸いやすさ・弾きやすさ 適度に乾いた“さらさら”状態を保つ

 

アツシ

理工系の学部を卒業し、メーカーの生産技術職を経てデザインの道に進み、工業デザインとUI・UXデザインを経験しました。僕と同じような人がデザイナーやクリエイターを目指したり制作活動をすることの力になりたいと思っています。

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