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「親しみやすさ」の正体はどこにある?|デザインが“やさしく感じる理由”を丁寧に考えてみる

印象
この記事は約4分で読めます。

こんにちは、atsumoです。

 

今回のテーマは、「親しみやすさ」。

 

あなたの周りにも、
なぜか“ほっとするもの”や“話しかけやすい人”、
“つい手に取ってしまうデザイン”がありませんか?

 

それをひと言で表すと、
おそらく 「親しみやすい」 という感覚だと思います。

 

でもこの“親しみやすさ”って、
どこから生まれるのでしょうか?

 

デザインにおいても、人においても、
この感覚はとても大事なテーマだと感じています。

 

今日はその正体をゆっくり紐解いていきたいと思います。

 

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親しみやすさとは?

辞書を調べると、

> 親しみやすい=心の距離が近く感じられること

と書かれています。

 

なんだか温かくて、やわらかい言葉ですよね。

 

裏を返すと、
「壁がない」「緊張しない」「拒絶されない」
という安心感がある状態とも言えます。

 

そしてこの“心の距離の近さ”は、
デザインにもそのまま当てはまると感じます。

 

親しみやすさを生む要素①

“丸さ”や“やわらかさ”

人間は本能として、
“角のあるもの”よりも“丸みのあるもの”に安心感を覚えます。

 

– 角のないフォルム
– 丸みのある線
– やわらかい輪郭
– ふっくらした形

 

これらはすべて、
拒絶しない・受け入れてくれる印象につながっています。

 

身近な例でいうと、
人気のキャラクターや、子ども向けのグッズは
必ずといっていいほど丸みがありますよね。

 

形だけで、すでに“優しさ”が伝わってくるのです。

 

親しみやすさを生む要素②

色の温度感

色にも“距離感”があります。

 

– 暖色は距離が近い
– 寒色は距離が遠い
– 淡い色は優しい
– 強い色は力がある

 

親しみやすさを感じる色は、

やわらかい暖色 × 明度の高め × 彩度は少し控えめ

という傾向があります。

 

たとえば
ベージュ・クリーム色・淡いピンク・ライトグリーンなど。

 

強い色は印象に残りやすいですが、
“優しさ”ではなく“主張”が前に出ることが多いですね。

 

親しみやすさを生む要素③

情報密度がちょうど良い

親しみやすいデザインには、
詰め込みすぎていない余白があります。

 

情報が多いと、
読み手は「構え」てしまいます。

 

逆に余白が十分あると、

 

– ゆっくり見られる
– 呼吸がしやすい
– 圧迫感がない

 

という“居心地の良さ”が生まれます。

 

親しみやすさの正体のひとつは、
この「居心地の良さ」なのかもしれません。

 

親しみやすさを生む要素④

距離が近すぎない、でも遠すぎない

これは人にも言えることですが、
“近いけれど、踏み込みすぎない”距離感って心地いいですよね。

 

デザインでいうと、

 

– ほどよい線の太さ
– ほどよい余白
– ほどよい装飾
– ほどよい主張

 

この“ほどよさ”が親しみやすさを作ります。

 

逆に、

– 情報量が重すぎる
– コントラストが強すぎる
– 線が鋭すぎる
– 配色が派手すぎる

 

こういうデザインは“気を引きたい”印象が強く、
親しみやすさからは少し離れます。

 

親しみやすさを生む要素⑤

「人の気配」があること

最後に大きなポイントとして、

“人の気配”が感じられるデザインは親しみやすい

というものがあります。

 

– 手描きの線
– 手書き風のフォント
– ちょっとした揺らぎ
– 触った痕跡

 

こういった“完璧ではない部分”が、
かえって温かさとして伝わります。

 

僕たちは本能的に、
機械よりも“人の息づかい”を求めてしまうのかもしれませんね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

親しみやすさのあるデザインは、
“弱い”わけでは決してなく、
むしろ見る人にそっと寄り添ってくれる強さを持っています。

 

力強いデザインや個性的なものも素敵ですが、
心の距離を縮めることができる“親しみやすさ”もまた、
とても価値のある印象だと思います。

 

今回はこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

またお会いしましょう。

 

atsumo

理工系の学部を卒業し、メーカーの生産技術職を経てデザインの道に進み、工業デザインとUI・UXデザインを経験しました。僕と同じような人がデザイナーやクリエイターを目指したり制作活動をすることの力になりたいと思っています。

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