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「未来のかたち」について考えてみました。|これから“美しい”と感じられる形とは

デザイン
この記事は約6分で読めます。


こんにちは、atsumoです。

今回は壮大で夢のあるテーマ。

SF映画で見る、曲線が滑らかな建物とか、光をまとったような乗り物って、

なんで「未来だ」と直感的に感じるんでしょうね。

見たことがないはずなのに、

「いや、これは未来なら確かにあり得る」と思わせてくる。

僕はこの“説得力の正体”がずっと気になっていて、

いろんな作品を観たり、デザインを学んだりしてきた中で、

未来の形は、今の技術が“進化したらこうなる”という納得感の延長にある

ということが見えてきました。

無理に奇抜にしようとしたものより、

“合理性が進みきった結果の形”の方が、むしろ未来に見えるんです。

そのあたり、今日はじっくり一緒に考えていければ嬉しいです。


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未来のかたちってどんなもの?(遠未来)

ここからは、僕がいろんなデザインに触れてきて思う

「未来らしい形の特徴」を、一つずつ深掘りしながら紹介します。

なんとなく眺めるだけでも面白いと思いますし、

デザインやアートをしている方なら、

自分の表現にそのまま応用できる部分もあると思います。


① 直線と曲線の“混ざり方”が今とは違う

未来の形って、丸いだけでも尖っているだけでもないんですよね。

  • 大きくてなめらかな母体(丸み)

  • 最小限の鋭さ(直線)

が共存しています。

このバランスがちょっと不思議で、

「自然のものなのか人工物なのか」判定できない感じがして、

そこに“未来感”が生まれるんだと思います。

生物の進化みたいに、有機的でありながら、

人工物の緊張感も感じる。

絶妙なんですよね。


② 外殻が“ひとつながりの皮膚”みたいになる

未来のプロダクトって、

まるで内側にパーツがあることを感じさせません。

  • 境界がない

  • ひとつの連続したシェル

  • 面が途切れずつながっている

  •  

この“つるんとした存在感”は、

現代では技術的に難しいけれど、未来ならできてそうなんですよね。

ロボットの外装とか、建物の壁とか、

未来作品はこの見せ方が本当に上手いです。


③ 素材が混ざっていく(境界が曖昧になる)

未来は、素材の区別が弱くなると考えています。

  • 透明なのに硬い

  • 金属なのに柔らかい

  • 樹脂なのに光を通す

  • ガラスなのに割れない

みたいな、“ありえない質感”が自然に見える。

こういう素材って、それ単体で未来っぽいですよね。

現代の価値観だと衝撃ですけど、

未来なら普通に量産されてそうだな、という説得力があります。


④ 情報量が“とにかく少ない”のに美しい

未来のものって情報が少ないのに、逆に存在感が増すんですよ。

  • 色数が少ない

  • 線が少ない

  • 模様がない

  • 素材の主張が控えめ

つまり、

「ノイズのなさ」=「未来の静けさ」

なんですよね。

心理学的にも、

人は“情報が整理されたもの”に安心を覚えるので、

合理性と未来性は相性が良いのだと思います。


⑤ 光そのものが“素材”になる

現代では

「光=情報を伝えるための手段」

ですが、未来ではもっと根本的に変わっていて、

光が物の性質そのものになる

というイメージに近いです。

例えば…

  • 呼吸するように光る

  • 色が空気のようにゆっくり変化する

  • 輪郭だけが淡く光る

  • 情報の軌跡が空間に残る

  • 光が形を持っている

  •  

こんな表現は、まだ僕たちの世界では無理だけど、

未来なら普通にあるかもしれませんよね。

“光との共存感”が未来を大きく感じさせます。


未来の形を実際に作りたいときの考え方

ここからは、実際のデザインにも使える部分です。



未来的に“見せるテクニック”ではなく、

未来の考え方から形を導き出す方法です。


① 現代の“不満”から逆算する

未来とは、

現代の欠点が改善された世界

なので、ここを起点にすると形が一気に未来へ向かいます。

  • 壊れやすい → 境界が消える

  • 操作が複雑 → ボタンが減る

  • 落とす → 角がなくなる

  • パーツが多い → 一体化する

こうして“不満が消えた結果”として生まれる形は、

自然に未来へ寄っていきます。


② 一度、線を半分にしてみる

とてもシンプルですが効果抜群。

今ある形を、同じ意味で「線半分」で描けるか?

これを考えると、未来っぽさが一気に出ます。

整理される → ノイズが減る → 静けさが出る

未来はこの流れで説明できます。


③ 境界を曖昧にする

未来感の要です。

  • 面と面を丸くつなぐ

  • 段差を消す

  • 色差を弱くする

  • 素材の境界をぼかす

「今ではできなさそう」が、「未来にはできるかも」へ変わる瞬間です。


④ 光の扱いに“意味”をもたせる

未来は情報が少ない分、光の意味が強くなります。

  • 状態の変化

  • 生命的な呼吸

  • 注意の喚起

  • 存在そのものの演出

そして、ノイズが少ない世界だからこそ、

ひとつだけ光っている部分に“物語”が宿る

という効果があります。

光は未来表現の最強の武器です。


⑤ “気配のような色”を扱う

未来はカラフルではなく、気配のような形容しがたい色が似合います。

白 → 少し青

黒 → 少し茶

グレー → 少し緑

この「世界観の色」は、未来の静けさをつくる大事な要素です。


⑥ 常識の“裏側”を使う

現代の常識って、未来を考える上では宝物なんです。

  • ガラスは割れやすい → じゃあ割れないガラスなら?

  • 金属はひらひらしない → 布みたいな金属は?

ここが崩れるだけで未来が出現します。

作品を作る時、わざと“常識を裏返す”という方法は本当におすすめです。


まとめ:未来の形は奇抜ではなく、必然の先にある

書いていて思いましたが、未来の形って

“奇抜”に見えることもあるのに、根っこはとても理性的です。

  • 余計なものが少ない

  • 素材が進化している

  • 光が自然に存在している

  • 情報と形が整理されている

  • 静かで、なめらかで、曖昧

こうした積み重ねが、

「まだ存在しないけど、未来なら絶対ある」

という説得力を生み出します。

僕自身、未来的なデザインを考えるのは本当にワクワクするので、

これからもいろんな角度から探求していきたいです。

最後まで読んでくださってありがとうございました。



またお会いしましょう。


【参考】未来的デザインの専門用語

用語 意味 関連内容
バイオミメティクス 生物の構造・動きを模倣する技術 有機×人工のバランス
フルイドデザイン 流体のような連続形状の思想 境界の曖昧さ、滑らかさ
オーガニックデザイン 自然界の造形を取り入れたデザイン 丸みのある母体の発想
ニューモーフィズム 柔らかな光と影で立体感をつくるUI手法 静けさと新しさの演出
マテリアルデザイン “素材”を前提にしたデジタル表現 情報と形の整理
ミニマリズム 不要な要素の徹底排除 未来の静けさ・合理性

 

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アツシ

理工系の学部を卒業し、メーカーの生産技術職を経てデザインの道に進み、工業デザインとUI・UXデザインを経験しました。僕と同じような人がデザイナーやクリエイターを目指したり制作活動をすることの力になりたいと思っています。

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