今回のテーマは、プラスチックです。
僕たちの身の回りにはプラスチックでできているものがたくさんあります。
その割には、僕たちはあまりプラスチックについて知らないですよね。
プラスチックについて知ると、世の中のたくさんのものを作るための知識を得ることができます。
というわけで今回は、プラスチックの種類や、加工方法についてまとめてみたいと思います。
プラスチックとは
プラスチック(plastic)とは、合成樹脂とも呼ばれ、人工的に合成した樹脂を指します。
樹脂というのは、もともとは木の樹液が固まった物質を表す言葉です。
ゴムの木から取れる天然ゴムはまさに樹脂ですね!
plasticという言葉そのものは、「可塑性のある」という意味があります。
可塑性とは、形を変えることができ、その形が維持される性質のこと。
詳しくはこのあと説明していきますが、
僕たちは普段なかなか難しい言葉を使っていたんですね。
プラスチックの種類
樹脂は大きな分類として熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分ける事ができます。
熱硬化性樹脂は熱を加えると固まり、元には戻らない性質を持ち、
熱可塑性樹脂は熱を加える事で柔らかくなり、冷やすと固まる性質を持ちます。
はじめに説明しておきますが、樹脂の名前の頭には「ポリ」とつくものが多いです。
これは、「たくさんの」という意味で、原子がいくつか集まってできた分子が「たくさん」結合している状態と捉えてもらえればと思います。
「ポリスチレン」の場合、スチレンという分子がたくさん結合しています。
このときのスチレンという単位は「モノマー」と呼ばれます。
熱可塑性樹脂
まずは、熱可塑性樹脂の種類からです。
ポリエチレンテレフタラート(PET)
英語ではpolyethyleneterephthalateととても長いです。
ペットボトルの材料になっている無色透明で薬品への耐性のある樹脂です。
ペットボトルをリサイクルしてベンチやリュックなどを作ることができるのも熱可塑性を持つためです。
ポリエチレン(PE)
英語ではpolyethylene。
レジ袋、ラップ、ポリバケツをはじめとする数多くのものに使われている、安価で変形しやすい樹脂です。
低密度、高密度で性質が異なり、高密度のものはより剛性があります。
ポリスチレン(PS)
英語ではpolystyrene。
肉や魚の容器、発泡スチロールに使われる
軽くて断熱保温性に優れています。
発泡スチロールは気泡を含ませたポリスチレンです。
シンナーに溶ける性質があるので、ペンキを薄める液の容器には使うことができませんね。
ポリプロピレン(PP)
食器やザルに使われている耐熱性がよくつやがある樹脂です。
比重が1以上のものは水に沈みますが、PPは0.90と小さいので水に浮きます。
英語ではpolypropylene。pのリズムがいい感じです。
ポリ塩化ビニル(PVC)
水道管やホースに使われている、燃えにくく水や空気を通さない樹脂です。
つや・光沢があり、印刷も可能です。
軟質のポリ塩化ビニルはソフトビニール(ソフビ)と呼ばれフィギュアなどに使われているので、子どもの頃お世話になった方も多いかもしれません。
ポリカーボネート(PC)
英語ではpolycarbonate。
CDやスマートフォン筐体などに採用されている、無色透明で衝撃に強い樹脂です。
見た目が美しく、加工もしやすいです。
酸性のものには強いですが、アルカリ性のものには弱いので、食器用洗剤の容器には適しません。
機械的特性に優れているため、ポリアミドやポリアセタールなどと並びエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)と呼ばれ、その他プラスチックと区別されることがあります。
ポリアミド
歯車やファスナー、自動車部品にも使われている摩耗や衝撃に強い樹脂です。
ポリアミドには、もっと馴染みのある名前があります。
これがナイロンです。
乳白色の樹脂ですが、確かにコンビニのレジ袋も白色のナイロン製のものがありますよね。
ポリカーボネートやポリアセタールなどと並ぶエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)です。
ポリアセタール(POM)
歯車、ファスナー、自動車部品など、動く部分に用いれている不透明の白色、衝撃と摩耗に強い樹脂です。
POMという名称で知っている方もいるかもしれません。
ポリアミドやポリカーボネートなどと並ぶエンジニアリング・プラスチック(エンプラ)です。
熱硬化性樹脂
続いて、熱硬化性樹脂の種類です。
ポリウレタン
クッションやマットレスに使われている、伸縮性のある樹脂です。
実は、軟質と硬質が存在し、硬質は建築の領域で断熱材として使われています。
フェノール樹脂
プリント基板に使われている、電気絶縁性がよい樹脂です。
耐熱性も良く燃えにくいので、鍋などの取手やつまみにも使われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
プラスチックにはたくさんの種類があって、それぞれ長所短所などの性質があるということがわかりました。
あなたの身の回りのものがどれでできているか、考えてみてもおもしろいかもしれません。
今回はこの辺で!
最後まで読んでくださってありがとうございました。
またお会いしましょう。