nanameni

PR

シックの国に思いを馳せて。

印象
この記事は約5分で読めます。
こんにちは、atsumoです。

 

今回のテーマは、「シック」です。

なんだかおしゃれなものに「シックなデザイン」などという使われかたをしているのを耳にしますが、

実際どのようなことを指すのか、曖昧な感じがありませんか?

 

そこで今回は、「シック」という言葉の意味や、シックなものの条件などについてまとめてみたいと思います。

よろしくお願いします!

スポンサー広告

シックの意味

ここでいうシック、実はフランス語で、chicという綴りです。
英語にも病を表すsickという言葉がありますが、別物なのは言語が違うということで納得です。

このchicの意味には、「しゃれた」「垢抜けた」「上品な」「高級な」があり、
洗練されていて上品でありながらも、どこか控えめで落ち着いた雰囲気を持つものがシックと表現されます。

 

似ている言葉としては、現代的なことを表すモダンという言葉(英語)があります。

…なんとなくおしゃれなものに使われている感覚がありましたが、間違いではありませんでしたね。

 

ポイントとなるのは、おしゃれかつ落ち着きのあるものがシックとされることです。

これは、フランスの風土からくる国民の価値観や好まれるスタイルが関係しているのだと思われます。

 

「色」について言えば、鮮烈で刺激的なものは落ち着きとは離れていますので、ブラックやグレー、ブラウン、その他明度の低いカラーがこれに当たるでしょう。

 

シックなデザインの条件

では、実際にデザインにおいて「シック」を実現する際の条件をまとめます。

シックなデザインを考える際には、下に記す要素がポイントになります。

1. 明度が低い色、無彩色

カラーで言えば、鮮やかで刺激的なものは落ち着きとは離れていますので、ブラックやグレー、ブラウン、その他明度の低いカラーがシックに当たるでしょう。モノトーンを基調としつつ、さりげないアクセントカラーを加えることで、品のあるデザインが生まれます。

また、くすみカラーやニュートラルカラー(無彩色)もシックな印象を与えるため、ベージュやカーキ、ネイビーといった落ち着いた色合いも多用されます。

 

2. 光沢の控えめなナチュラルな素材

シックなデザインでは、素材選びも重要です。

艶を抑えたマットな質感や、上質なファブリック、天然素材がよく用いられます。

例えば、ファッションにおいては、ウールやリネン、シルクなどのナチュラルで落ち着きのある素材がシックな印象を作り出します。また、インテリアデザインでは、木材や大理石、スチールといった洗練された質感が求められます。

3. 過度な装飾を抑えたミニマルなデザイン

シックなものは、派手すぎないシンプルなデザインが特徴的です。

過度な装飾を避け、ミニマルでありながらも、細部にこだわることが大切。

例えばファッションならば、シルエットが美しく無駄のないデザインが好まれます。

建築やインテリアデザインでも、過剰な装飾を控え、直線的で洗練されたフォルムが特徴となります。

 

4. 伝統とモダンの融合

シックなデザインには、伝統的な要素とモダンな要素がバランスよく取り入れられています。

例えば、クラシックな装飾を現代風にアレンジしたり、歴史あるデザインをミニマルに仕上げることで、落ち着きと洗練が共存する空間やスタイルが生まれます。

フランスの伝統的なデザイン様式としては、直線的で左右対称、装飾が控え目な16世様式や、直線や幾何学図形をモチーフに機能性と実用性を重視したアール・デコ、モダンクラシックといったスタイルが根付いており、これらを現代のデザインと組み合わせることで、独自のシックな雰囲気が生まれます。

5. シックなライフスタイル

少し違う観点で見ればシックはデザインだけでなく、ライフスタイルにも関わってきます。

フランスの人々は、質の高いものを長く使うことを大切にする文化を持っているため、シックなものは単に見た目がおしゃれなだけでなく、長く愛されるものが多いのです。

また、シックなスタイルは、内面の余裕や洗練された価値観とも密接に結びついています。

シンプルでありながらも、自分自身のスタイルをしっかり持ち、トレンドに流されずに本質を大切にする姿勢が、シックな印象を作り上げるんです。

 

フランスの街並みとシック

ここで、フランスの街の写真を眺めてみましょう。

 

 

 

伝統的で落ち着いた品を感じる街ですね。

そんなフランスの人々の気質としては、自己を持ち、自由でユーモアがあるという面もあるようなので、それぞれのおしゃれがあるのかもしれないです。

 

また、フランスの建築やインテリアデザインにもシックな要素が色濃く反映されています。

例えば、パリのアパルトマン(アパート)はシンプルでありながらも、モールディングと呼ばれる建築や家具などの細部に施す帯状の装飾材や、アンティークの家具などが絶妙なバランスで配置され、洗練された美しさを持っています。

また、カフェ文化もフランスのシックな雰囲気を感じるポイントのひとつ。

さりげなくおしゃれなインテリアと、シンプルながらも味わい深いコーヒーやパンが楽しめる空間は、まさに「シック」の象徴といえるでしょう。

 

まとめ

シックとは、単におしゃれなものを指す言葉ではなく、上品で洗練されていながらも、どこか控えめで落ち着いた魅力を持つものを表すことがわかっていただけたかと思います。

 

シックなデザインには、色や素材、シンプルなフォルム、伝統とモダンの融合といった要素が欠かせません。また、ライフスタイルそのものにも、シックな価値観が反映されています。

シックなものに触れることで、日々の暮らしも少し豊かに、心地よくなる気がしますね。

今後機会があれば、具体的なシックなアイテムやデザインの事例を紹介したいと思います。

 

それでは、また!

 

 

atsumo

理工系の学部を卒業し、メーカーの生産技術職を経てデザインの道に進み、工業デザインとUI・UXデザインを経験しました。僕と同じような人がデザイナーやクリエイターを目指したり制作活動をすることの力になりたいと思っています。

atsumoをフォローする
印象
シェアする
スポンサー広告
nanameni

記事へのコメント