質感を表すときに使われる言葉、マット。
「マットな仕上がり」
のような表現を聞いたことがあるかもしれません。
また、メイクをする女性には常識かもしれません。
今回は、マットとは何かについてまとめてみたいと思います。
よろしくお願いします。
マットの意味
マットはmatteという英語で、和訳すると
・光沢がなくくすんだ
・光沢のない表面、つや消しの面
となります。
光という言葉が共通していることからもわかるように、
質感には光の反射の仕方が関わっています。
「光沢がなくくすんだ」ということですが、
あるものがマットかどうかの判断基準としては、
表面に光の塊や筋が見えないこと
ととらえていいのではないかと思います。
しかし、光の反射の度合いは0か1かの2パターンということではなく、
マットという一言のみで2人が共通のイメージをもつことは難しいです。
マットの正体
どのようなものがマットになるのか、気になりませんか?
基本的に、表面がさらさらしているものはマットになります。
さらさらな触感を作り出す表面の細かい凹凸が光の反射を分散するためです。
この表面を磨き、凹凸をなくし、平滑な面にすることでつるつるとした質感になります。
砂場で作った泥団子を思い出してみてください。
細かい土や砂を丸めただけの泥団子は光を当てても明るく反射しませんが、
布などで磨くとつるつるぴかぴかになります。
マットの効果
それでは、マット質感のものはどのような印象を与え、どのような効果があるのでしょうか。
以下にまとめていきますね。
落ち着きと穏やかさを生む
自分の腕や手の肌を見て触っていただきたいのですが、さらさらとしていて光を強く反射することはないですよね。
さらさらのマット質感のものは、同様な質感の肌への馴染みがいいです。
そしてそんなマットな質感はしばしば滑らかで穏やかな印象を与えます。
そのため、インテリアやデザインにおいて、落ち着きのある雰囲気を演出するのに役立ちます。
高級感と洗練さ
マットな質感は、しばしば高級で洗練された印象を与えます。
光沢のある表面よりも控えめで上品なため、高級感を演出するのに適しています。
特に、ファッションや家具、自動車などの製品において、マットな質感はよく見られます。
例として、100円ショップで売っている、複数個入りの洗濯バサミなどの安価な樹脂製品をよく見ると、表面がつるつるしていて、形の歪みと組み合わさり、安価な印象を受けてしまうことがあるかと思います。
これは、樹脂特有の精度の低いつるつるとした表面がそう思わせているのですが、これを均一な質感にすることで、その印象を抑えることができるのです。
親しみやすさと温かみ
マットな質感は、しばしば親しみやすく温かみのある印象を与えます。
光沢のある表面よりも自然な質感で、手触りや見た目が柔らかく、人々に心地よい感覚を与えます。
人には体温があり、そのことは人を見ただけで感じます。このため、(色味にもよりますが、)マット質感のものを見たときも、つるつるのものにはない温かみを感じるのだと思います。
温かみが感じられるものには、親近感が湧き、愛着を持つことに繋がります。
その結果として、どこか可愛らしさを感じるのだと思います。
光の扱いと影の制御
マットな質感は光の反射を抑えるため、光の当たり方による影や反射を制御しやすくします。
この特性は、写真撮影や映像制作などの分野で重要で、より自然な光の演出を可能にします。
汚れや指紋の目立たなさ
マットな表面は光沢のある表面よりも指紋や汚れが目立ちにくい傾向があります。
そのため、家具や電化製品などの日常的に触れるものにおいて、メンテナンスの手間を減らす効果があります。
柔らかな印象を生む
さらさらとした質感は硬いものでなく柔らかいものに多いため、マットな質感は柔らかい印象を与えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
皆さんがなにか制作する際、今回の内容を思い出してくれたら幸いです。
ぜひ、親しみやすいものを作ってみてください。
それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました!