今回のテーマは、ミニマル。
最近僕自身気になっている内容です。
ミニマリズムやミニマリストという言葉も耳にしますが、その意味することはどのようなものなのでしょうか。
というわけで今回はミニマルについてのいろいろを考えたいと思います。
よろしくお願いします。
ミニマル・ミニマリズムとは
ミニマル (minimal)は、必要最小限や最も小さい・少ないという意味の言葉です。
ミニマリズム(minimalism)は、1950,60年代の芸術の分野でうまれた、完成度を装飾を最小限にすることによって追求する表現様式で、「最小限主義」とも言われます。
重要なポイントのじゃまになる重要でないものをできる限り少なくすることで、重要なポイントを強調することができます。
最近では、必要最小限の持ち物で生活するミニマリストという人が話題になっています。ただものを減らすだけでなく、持つものをこだわり抜いた、洗練された生活を目指す人もいます。
ミニマルデザインと事例
ミニマルデザインは、シンプルで無駄を省いたデザインを指し、清潔感がある印象にも繋がります。その魅力は、見る人に落ち着きと集中をもたらし、本質的な美しさや機能を際立たせることにあります。
イメージを持っていただくため、実際のミニマルデザインの事例を紹介します。
グラフィックのミニマルデザイン事例「Appleのキャンペーン広告」
Appleはミニマルデザインを象徴するブランドの一つです。製品の機能と美しさをシンプルなビジュアルで際立たせる広告は、非常に有名です。余白を多用し、製品写真と簡潔なコピーだけで構成されることが多いです。皆さんも、商品ページを見た際に、きちんと商品そのものに魅力を感じる見せ方であることを実感できるはずです。
インテリアのミニマルデザイン事例「無印良品の家具」
無印良品はシンプルで機能的な家具や生活用品で知られています。余計な装飾を省き、素材の質感と機能美を生かしたデザインが特徴です。
ウェブのミニマルデザイン事例「Googleのホームページ」
Googleのホームページは、ミニマルデザインの典型例です。検索バー一つを中心に配置し、余分な情報やリンクを排除した極めてシンプルなデザインになっています。
工業製品のミニマルデザイン事例「Dieter Ramsの作品」
ドイツの工業デザイナーであるDieter Ramsは、ミニマリズムデザインの先駆者として知られています。彼のデザインしたブラウン社の製品は、機能美とシンプルな美学を追求したデザインが特徴です。彼の「良いデザインの10原則」は、現代のミニマルデザインにも大きな影響を与えています。
ロゴデザイン「Nikeのスウッシュロゴ」
Nikeのロゴはスウッシュと呼ばれているロゴにおけるミニマルデザインの代表的な例です。単純ながらも躍動感とスピード感を象徴していることが明快で、世界中で広く認識されています。
ミニマルデザインと条件
それでは、ミニマルデザインを作り上げるための条件をあげていきましょう。
最後に残すものを明確にする
ミニマルにおいて最後に残るものは、一番重要な機能や伝えたいこと。伝えたいことが決まっていないシンプルなものはほとんどただの無です。
伝えたいことが決まることで、削ぎ落とせる部分が見え、結果的に残るものを強調することができます。
ひたすら削れるものを削る
要素を少なく少なくという視点で観察し、形や色を単純化します。
1を0にするだけでなく、複数のものを1つに集約できる可能性も模索しましょう。
面は平らに、角は直角さらには円に、色は一色に近づいていくでしょう。
十分な空間の確保
空間(ホワイトスペース)も、とても重要な要素です。余白を適切に利用することで、デザインの要素どうしの間に呼吸する場所を作り、見る人の目を自然と重要な情報に導きます。
色の使用を抑える
色についても必要以上に増やさない必要があります。モノクロやヌードカラーなど、落ち着いた色合いを用いることが多いですが、アクセントとして鮮やかな色を一つだけ使う場合もあります。
テクスチャーと素材の厳選
ミニマルデザインでは、表面質感(テクスチャー)や素材が強い印象を与えます。シンプルながらも質感にこだわり、触り心地や見た目の質感を大切にしましょう。
装飾を抑えたタイポグラフィ
シンプルなデザインでは、文字の選択も重要です。装飾を抑えた清潔感のあるフォントを選び、読みやすさと視覚的な美しさのバランスをとります。
バランスのとれた配置:
要素の配置は視覚的なバランスと調和がとれているかを見て行います。形についてはシンメトリー(左右対称)を用いることもあれば、アシンメトリー(左右非対称)で興味を引くこともありますが、全体として均衡が取れていることが大切です。
ジャパンミニマリズム
日本人は昔からミニマリズムを発見しており、追求してきたと言えるのではないでしょうか。
それを表す文化が俳句と短歌だと思います。
俳句は季語を含む17音という少ない音で綴る詩でありながら、読み手によって異なる無限の解釈をうませることができます。
大きなデータを”最小限に”圧縮して、読み手側で大きなデータに解凍するようなイメージ。
重複する言葉や意味の近い言葉、直接的な言葉の使用が避けられるのですが、これは無駄がないという事実があるだけでなく、粋さも感じさせます。
そうして詠まれた名句とされるからものは強く心に響くものを受けます。
僕は、言語化の力はデザインの力と考えており、そういった意味で何か繋がりがある気がします。
ミニマルデザインをはじめとして、日本人だからこそできるデザインがあるのではないかと思えてきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
単純なものだけが持つ力・強さというものが確かにあります。
あなたもミニマルな活動や生活を考えてみてはいかがでしょうか?
今回はこの辺で!
最後まで読んでくださってありがとうございました。
またお会いしましょう。