nanameni

PR

パステルカラーとは?意味・印象・使い方をやわらかくまとめてみました

この記事は約9分で読めます。

こんばんは、atsumoです。

今回は、柔らかくて、優しくて、見ているだけで気分がふわっと軽くなる色

——パステルカラーについてまとめていきたいと思います。

普段何げなく使っている色なのに、

「そもそもパステルカラーって何?」と聞かれると、

意外と言葉にしづらかったりしますよね。

デザインにもアートにも日常にも役立つ内容なので、

気軽に楽しんでください。

スポンサー広告

パステルカラーとは

まずは言葉の定義から整理しておきます。

パステルカラーとは、白が多く混ざったような、淡くて明るい中間色のこと。

原色のように強く主張する色ではなく、

「桜色」「ミント」「レモン」「ベビーブルー」など、

やわらかく発色する色の総称です。

名前の由来は絵画で使われる画材「パステル」。



粉末状の顔料を固めたもので、淡い色をきれいに出せることが特徴です。

つまり、

パステル(画材)で描いたような、淡く優しい色=パステルカラー

というわけですね。

パステルは心理的にも“安心”“やさしさ”を引き出しやすく、

とくに女性向けデザインや癒やし系のイラストでよく採用されます。

自然界に存在するパステルカラー

パステルカラーは人工的に作られた色、というイメージがあるかもしれませんが、

実は自然界のほうがむしろ 本家本元のパステル色の宝庫なんです。

自然のパステルは、やさしくて、淡くて、透明感があって、

人の心にスッと溶け込む理由がちゃんとあります。

春の花の色(チューリップ・桜・梅・紫陽花)

自然界で最もパステルが多い季節は春です。

  • 桜の淡いピンク

  • 若いチューリップの黄みがかったピンク

  • 紫陽花の淡いブルー〜ラベンダー

こうした柔らかい色は、実は 花が昆虫に「ここに蜜があるよ」と伝えるための適度な目立ち方なんです。

派手すぎると捕食者を呼び寄せ、

地味すぎると受粉の相手に気づかれない。

だから「淡いけど、確実に惹かれる」絶妙な色になるんですね。

朝焼け・夕焼けの、薄いピンクや薄紫

空がパステルになるのは、

光が大気中で散乱する仕組みによるもの(レイリー散乱)です。

夕方や朝方は太陽の光が長い距離を通るため、

強い光が弱まり、淡くて繊細な色だけが残る。

だからこそ、

  • 薄桃色の空

  • ラベンダー色の雲

  • 黄みがかったグレー

こうした“淡い世界”が自然に生まれます。

あの綺麗な夕方の空は化学のおかげだったんですね。

貝殻・真珠の光沢

貝殻の内側にある“真珠層”は

極薄の層が何十枚も重なってできています。

光がその層の間で反射・干渉することで、

  • ミントのような青

  • シルバーがかったラベンダー

  • 乳白色のピンク

といった 自然のパステルカラーが現れます。

人工の着色とは違う、奥行きのある淡さが魅力です。

鉱物・石のパステルトーン(ローズクォーツ、アクアマリンなど)

宝石や鉱物にもパステルは多く、

  • ローズクォーツ(淡いピンク)

  • アクアマリン(淡い水色)

  • ミルキークォーツ(乳白色)

などが代表的です。

これは鉱物に含まれる微量な成分が

強い色を吸収し、やわらかい色だけを残すため。

宇宙レベルで時間をかけて作られた淡い色だと思うと、

なんだか尊いですよね。

動物

自然界の動物は派手な色も多いけれど、

“淡い色をまとう種”も意外と多いです。

  • 猫の肉球、鼻
  •  
  • パステルイエローのヒヨコ

  • 薄いミント色の蝶(ウスバシロチョウ)

  • 淡い灰色〜ピンクのゾウ

  • パステルグレーのイルカ

これらは、保護色としてやさしい色を選ばざるを得なかった進化の結果でもあるようです。

水中(海中の光の減衰)

水中では深く潜るほど、色が順に消えていきます。

赤 → オレンジ → 黄 → 緑 → 青 の順で吸収されていき、

残るのは淡いブルーとグレー。

そのため、水中の世界は自然と

  • ペールブルー

  • スモーキーシアン

  • グレイッシュブルー

などの“淡い世界”に包まれます。

パステルは「光が姿を変えた色」とも言えると思います。

パステルカラーが与える印象

パステルカラーは、明度が高く・彩度が低めという点がポイントです。

色の持つ“刺激”が弱いので、見る人に負担を与えません。



だからこそ、こんな印象につながります。

  • やわらかい

  • 親しみやすい

  • 清潔感

  • 透明感
  •  
  • 繊細さ・儚さ

  • 幼さ
  •  
  • かわいらしい
  •  
  • 安心感

  • ナチュラル

  • ガーリー、可憐

  • 優雅

  • 平和・安心

  •  

難しいことを抜きにして、やっぱり、パステルカラーを見ると優しい気持ちになりますよね。

人間は“強い色”より“優しい色”に触れている方がストレスが減るという研究もあり、

パステルカラーが癒し系として長く使われているのは理にかなっていると思います。

パステルカラーはどんな時に使うと良い?

パステルカラーは「優しさ・安心・柔らかさ」を伝えたい場面に特に向いています。

実際にはどんな時に使えばいいか、まとめてみますね。

デザイン(UI/広告/プロダクト)

  • はじめての人が触るサービス

  • 心理的ハードルを下げたいLP

  • 医療・美容・教育・保険など“安心”が必要な領域

  • 女性向けブランド、プロダクト

  • “怖くない・堅くない”ブランド表現

  • 子ども向け商品
  •  

特にUIでは、「押し付けられている感じがしない色」という大きな強みがあります。

ファッション

  • 春っぽさ・軽やかさを出したいとき

  • 透明感のある雰囲気
  •  
  • 可愛い・フレッシュな印象に寄せたいとき

白・淡いグレー・デニムとの相性が良いです。

インテリア

  • 北欧系

  • ミニマル × やさしさ

  • ナチュラルテイスト

主張しすぎないため、空間に馴染みやすいんですよね。

アート

  • 夢・空想・儚さをテーマにした作品

  • 光や空気感を活かした表現

  • 少女的、優しい世界観をつくりたいとき

  •  

影を強くしない絵と相性がとても良いです。

パステルカラーと相性の良い色

パステルカラーは意外と合わせやすい色種でもあります。

その相性について、表にまとめてみますね。

相性の良い色 相性度 どう良い?
★★★★★ パステルカラーは「白が多めの色」なので、白と並べるとお互いを自然に引き立てます。

清潔でやわらかい世界観を作りたいときの王道です。透明感もアップ。
明るいグレー ★★★★★ 白ほど無機質ではなく、適度な落ち着き。

パステルを“大人っぽく”見せたいときに最適です。
パステル同士 ★★★★☆

淡い色同士は混ぜても喧嘩せずに調和し、世界観がまとまります。

ミント × ベビーブルー

ラベンダー × ベビーピンクなど。

ごく少量の黒 ★★☆☆☆ 黒を“細く・小さく・控えめに”使うと、引き締まる。「少量」が絶対条件。
ベージュ・アイボリー ★★★★☆ ナチュラルな柔らかさが出る。

パステルカラーを使うときのコツ

1. 情報量を少なくする

パステルは弱い色なので、

背景や文字がうるさいと負けてしまいます。

余白 × パステルの組み合わせを意識しましょう。

一気に洗練しますよ。

2. 1色ではなく“少しだけズラす”

同じ色相で明度や彩度を微妙に変えると、空気感が出て美しくなります。



・ベビーブルー(明) × グレイッシュブルー(やや暗い)

・ピーチ(明) × ローズ(やや濃い)

濃淡で見せるのは上級者っぽく見えるテクニックです。

3. 黒を多用しない

パステルと黒のコントラストは強烈なので、要注意。

使う場合は

・線を細く

・量を小さく

・フォントは丸み寄り

など、小さく配置するのが鉄則です。

4. グラデーションは慎重に

パステル同士のグラデーションはきれいですが、

境界が曖昧なので使いすぎると印象がぼやけます。

面積小さめ・用途限定がおすすめです。

5. 面積を小さく“点”で使っても映える

パステル単体が弱いのは事実ですが、

「ワンポイント」だとむしろ存在感を発揮したりします。

  • ボタンの縁

  • 文字のアクセント

  • 小さなアイテム

可愛らしさがプラスできます。

6. フラットとパステルで可愛らしく

上に出ていた項目と重なるところもありますが、陰影もなくフラットな形とパステルの相性はとても良いと思います。

 

イメージで言うとやっぱり、子供の頃に馴染みのあったサンリオキャラクターなど。

飛び込みたくなる世界観ですよね。

 

グラデーションや陰影を使うと、現実世界っぽさ、リアリティがより強まるので、思い切って始めから封印するのもありだと思います。

 

パステルカラーはどんなテーマと相性がいい?

最後に、どんなテーマの制作物を考えるときにパステルカラーがぴったりなのか、挙げてみますね。

 

  • 子ども・ベビー

  • 優しさ

  • 癒し

  • ナチュラル

  • 幸福感

  • 透明感

  • スイーツ

  • ガーリー

  • 空想世界のアート

  • 北欧デザイン系

  • エモさ、儚さ
  •  

これらのテーマは本当に相性が良くて、

パステル色を置いてみるだけで世界観ができるといってもいいかも知れません。

まとめ

パステルカラーは、

白を含んだ淡くて明るい色で、心をやわらかくする力を持つ色です。

  • 心理的負担が少なく

  • 親しみやすく

  • 優しさを伝えられて

  • UIにもアートにも使いやすい

という万能さがあります。

色で迷ったとき、

優しさや軽さを出したいときは、

パステルを思い出してみてください。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。



またお会いしましょう。


【参考】パステルカラーに関する専門用語

用語 意味 関連内容
トーン 明度と彩度の組み合わせで決まる色の“調子” パステルは「ライトトーン」「ペールトーン」付近
中間色 白・黒・灰が混ざった穏やかな色 パステルカラーの基本的性質
彩度 色の鮮やかさの度合い パステルは“低め”が特徴
明度 色の明るさ パステルは“明度が高い”
ティント 色に白を混ぜた色のこと まさにパステルカラーそのもの
カラーセラピー 色の心理効果を扱う研究分野 パステルは“癒し”に分類される

 

いいねをいただけると、明日の活動の励みになります🙌

アツシ

理工系の学部を卒業し、メーカーの生産技術職を経てデザインの道に進み、工業デザインとUI・UXデザインを経験しました。僕と同じような人がデザイナーやクリエイターを目指したり制作活動をすることの力になりたいと思っています。

アツシをフォローする
シェアする
スポンサー広告

記事へのコメント