こんにちは、atsumoです。
今回のテーマは、「印象」。
皆さんは印象に残っている景色はありますか?
印象に残っているということは、きっと素敵な景色だったんでしょうね。
たくさん思い浮かんだ方は、心が豊かな方かもしれません。
ではでは、「印象に残るもの」とは、実際のところどういうものなのでしょうか。
というわけで今回は、
印象とはどういうものなのかということや印象を表現するということについて
改めて考え、まとめてみたいと思います。
「印象」とは
それでは、まず始めに印象の意味を確認しましょう。
印象という言葉は、
人間の心に対象が与える直接的な感じ。また、強く感じて忘れられないこと。
引用元:https://dictionary.goo.ne.jp/word/印象/
と説明されています。
印象といえば特に目で見て感じるものであることが多い気がしますが、
ここで「対象」とだけしていることから考えれば、目で見える見えないに関わらず、全てが与えうるものなのかもしれません。
また、「直接的」という言葉からは、印象を表す言葉は、その対象を直接的に示していると言えるのかもしれません。
次に、印象という言葉について注目してみると、
印には「しるし」や「かたち」という意味があり、
象にも「かたち」や「かたどる」という意味があります。
したがって、「印象が残る」ということは、心や記憶にその「かたち」が残ることと言い換えることができて、
これはつまり、再現性があるものだと言えるのではないでしょうか。
「印象」の種類
それでは、実際に僕たちが受ける印象にはどのようなものがあるか、
ポジティブネガティブ関係なくあげてみたいと思います。
みなさんも一緒に考えてみてくださいね。
・・・
明るい、暗い
優しい、冷たい
温かい、冷たい
爽やか、気持ち悪い
かわいい、かっこいい
硬い、柔らかい
強い、弱い
たくましい、頼りない
躍動感がある、迫力がある
元気がある
洗練されている
粋な
・・・
などなどがありますね。
みなさんはもっと思い浮かびましたか?
冷たい・暖かいは、温度に関する表現だと思いますが、
温度は肌で直接触れるほか、青みや赤みなどを目で見ることによっても感じることができますよね。
たくましいや頼りない、弱々しいなどは、見た目から感じられますが、声や発言によっても印象として残りますよね。
つまり、先ほど考えたように、目で見えるものだけが印象に残る訳ではないようです。
あくまでも僕の想像ですが、
人間の感覚には視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚とありますが、
実は全てのものが全てにところに多少なりとも刺激を与えているとしたら面白いなと思いました。
印象を描いた「印象派」
イメージしていた方もいると思いますが、絵画の世界の運動で「印象派」というものがあります。
「印象派」は、画家のクロード・モネの作品『印象、日の出』に対して
批評家が批判した際の言葉が元になっています。
「印象、日の出」はこちら。
また、タイトル下の画像は後期印象派といわれるフィンセント・ファン・ゴッホの『ローヌ川の星月夜』という作品です。
細部を描き込まず、風景や日常を描いた印象派の絵画。
光の広がり方などが特徴的で、シーンも身近に感じられるもので、心を惹きつけられますよね。
例えば、川の水面に反射する太陽の光ってすごく綺麗ですよね。
個人的にはずっと見ていられます。
しかし、写真に撮ってみるとわかりますが、何か物足りないんですよね。
その場で見ている時は水面の波によって光がチラチラと移り変わることで美しさを感じているのだと思います。
印象派の絵画は、このような印象を見事に動かない絵に再現しており、
美しい光景と、それを目の前にした時の感動が組み合わさったような雰囲気が感じられます。
しかし、当時は絵画といえば伝統的な技法をもって歴史や宗教のシーンを描いたものが高貴だとされていたため、印象派の絵画にははじめは批判が多かったそうです。
人気は次第に高まり、大きな流れになっていきました。
平面的でありながら印象的な印象派の画。
実は、日本の浮世絵が大きな影響を与えたと言われているんですよ。
浮世絵は削った木を使う版画なので、色の種類の数だけ重ねて刷る必要があります。
少ない色や限られた形でインパクトを残すために、色味や構図についてよく考えられていたんです。
100年以上前にも日本の文化が注目されていたと考えると嬉しくなりますね。
「印象を表現すること」について
それでは、印象を表現するということについて、僕なりに考えてみたいと思います。
例えば、100年前と現在では、目に見えるもの、聴こえるものなどが大きく違っていると思います。
特に目で見えるものって、時代の流れで絶対に変化してしまいますよね。
しかし、人の感動する心や受ける印象は、100年以上前から変わっていないだろうと思います。
事実、100年以上前のものでも、現代の人を感動させたり魅了するものがあります。
「印象」は大昔の人から現在の僕たち、そして未来の人を繋ぐものといえるのではないかと思います。
つまり、実は「印象を描く」ということは、「ありのままを描く」ということよりも本質を描くことなのではないかと思います。
また、個人的には美しく印象に残る光景は「日常の中」にあると思っています。
今いる場所から、散歩できるまでの範囲にあるようなイメージです。
どれだけ綺麗なお店で美味しいディナーを食べることがあっても、
ふと母親の手料理を家族4人で囲んでいた時のことを思い出すことがあります。
あのときは何でもない、当然のことだったんですけど、
最後まで印象に残っているものだと思うんですよね。
もちろん、綺麗なお店で美味しいディナーを食べることが日常な方もいると思いますし、その光景は人それぞれだとは思いますけれどね。
しかし、見落としてしまいがちなものほど、それを切り取って表現することは難しいと思うのです。
全ての人の何気ない日常に潜んでいる”実は”美しい光景。
その光景を再現し、感動を与えることができることは素晴らしいことだなと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
印象って奥が深いものですね。
私事ながら僕は強い近視で、裸眼だとだいぶぼやけて見えるのですが、
「印象」をキャッチするためと考えたらこれはこれでアリなのかもしれませんね笑
デザイナーとしても、ただただ見た目を細部まで追求するのではなく、
全体として与えたい印象がきちんと与えられるかということを重視していきたいと思っています。
今回はこの辺で!
最後まで読んでくださってありがとうございました。
またお会いしましょう。